問題
心理学研究で行われている統計的仮説検定において利用される有意水準の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
① 帰無仮説が真であるとき帰無仮説を棄却する確率である。
② 帰無仮説が真であるとき帰無仮説を採択する確率である。
③ 対立仮説が真であるとき帰無仮説を棄却する確率である。
④ 対立仮説が真であるとき帰無仮説を採択する確率である。
正答
①
解説
統計的仮説検定では、実験仮説を立て、帰無仮説を棄却することで対立仮説を採択するという流れをとります。仮説が真である事を証明するためにはあらゆる事象を検討する必要がでてくるため証明が非常に困難なので、仮説が間違っているという事をもって、対立する仮説を採択するのです。その際の基準として使われるものが有意水準です。手元のデータが有意水準以上のものであった場合、手元にあるデータの数値は通常で考えると得られる確率の低いものであると考え、それをもって帰無仮説を棄却して、対立仮説を採択する根拠とします。このように、手元にあるデータが有意水準以上であってもそのデータが得られる確率は0というわけではありません。有意水準は危険率とも呼ばれることもあるように、本来であれば帰無仮説が正しいにも関わらずそれを誤っているとする確率を指します。よって正答は①となります。
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