問題
D. A. Andrews とJ . Bonta が 主 張 するRNRモデル <Risk-Need Responsivitymodel>の内容について、正しいものを1つ選べ。
① 予後評定の際には犯罪歴や処分歴は考慮しない。
② 予後評定の精度は伝統的な非構造的臨床判断より低い。
③ 犯罪を支える態度が変容すれば、再犯リスクは低減する。
④ ニーズ原則は対象者の能力や学習スタイルに適した処遇課題を与えることである。
⑤ 再犯リスクを低減させることに限定せず、良い人生を送ることを目標に掲げている。
正答
③
RNRモデルは、リスクを適切に評価し、犯罪に結びついたニーズを治療のターゲットとします。そして、犯罪的な態度を向社会的な態度へと変容させることで犯罪リスクの減少へと結びつけます。リスクを適切に評価するための方法があるということが前提になっているモデルなので、②は間違った文章です。また、介入によって変わりにくい部分であるため介入の対象とはしませんが、犯罪歴は、セントラルエイトと呼ばれるハイリスク因子に入っています。そのため①も間違っている文章です。ニーズ原則は、対象者の犯罪に結びついたニーズを評価し、それを治療の対象にするという原則なので、④も違います。⑤はRNRモデルと相補的なモデルとして提出されたGood Lives modelの治療観です。これらからも③が正答となります。
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