少年院法

少年院法

 少年院は、保護処分の執行を受ける者や、少年院において懲役又は禁錮の刑の執行を受ける者を収容し、矯正教育その他の必要な処遇を行う施設です(第3条)。

 少年院は、少年院における処遇や対象者ごとに4種に分けられています(第4条)。第1種少年院は、保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満のもの(第2種少年院対象者を除く。)を対象とする少年院です。第2種少年院は、保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね16歳以上23歳未満のものを対象とする少年院です。第3種少年院は、保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害があるおおむね12歳以上26歳未満のものを対象とする少年院です。第4種少年院は、少年院において刑の執行を受ける者を対象とする少年院です。このうち、家庭裁判所が少年院送致決定をする際に指定する少年院の種類は、第1種から第3種までに限定されます。

 基本的に、保護処分在院者が20歳に達した日の翌日には出院させる必要がありますが、保護処分による少年院送致の決定があった日から1年間は、収容を継続することができます(第137条)。ただし、心身に著しい障害があり、又はその犯罪的傾向が矯正されていないため収容を継続するにあたると思われる場合には23歳まで(138条)、さらに収容を継続し医療に関する専門的知識及び技術を踏まえて矯正教育を継続して行うことが特に必要だとされる場合には23歳を超えて、収容することもできます(第139条)。

 ちなみに、少年院から仮退院される場合には、仮退院の期間中、保護観察に付されます(更生保護法第42条)。

関連問題

●2018年-問106

参考文献