2018年 問41-50

問41
重回帰分析で算出される重相関係数の説明として、正しいものを1つ選べ。
1.説明変数間の相関係数のことである。
2.基準変数と予測値との相関係数のことである。
3.説明変数と予測値との相関係数のことである。
4.説明変数と基準変数との相関係数のことである。

問42
言語の障害について、最も適切なものを1つ選べ。
1.感覚性失語の多くの場合Broca野の損傷が原因となる。
2.ディスクレシアは音声言語の理解と算出の障害である。
3.吃音は幼児期に始まる傾向にあり、女児よりも男児に多い。
4.自閉症スペクトラム/自閉症スペクトラム障害〈ASD〉では統語論的な能力につまずきをもつことが多い。

問43
乳幼児期の発達に関する心理学的研究手法について、正しいものを1つ選べ。
1.馴化‐脱馴化法は、異なる刺激を次々と呈示し、乳児の関心の変化を確かめる。
2.スティルフェイス実験は、他者との相互作用において、乳児がどれだけ無表情になるかを見る。
3.選好注視法は、乳児に2つの視覚刺激を交互に続けて呈示し、どちらに対して長く注視するかを見る。
4.期待違反法は、乳児が知っていることとは異なる事象を呈示して、乳児がどれだけ興味や驚きを示し、長く注視するかを見る。

問44
H.S.Sullivanによる「関与しながらの観察」という概念について、最も適切なものを1つ選べ。
1.治療面接では、感情に流されず客観性及び中立性を維持することが重要である。
2.他者の行動を理解するには、面接に参加している自己を道具として利用する必要がある。
3.面接外のクライエントの行動に関する情報も、面接中に得られる情報と同等に重要である。
4.クライエントとのコミュニケーションを正しく理解するためには、現象のみに目を向けるべきである。

問45
発達障害及びその支援について、正しいものを1つ選べ。
1.療育手帳を取得することはできない。
2.精神障害者保健福祉手帳を取得することはできない。
3.発達障害者支援センターの役割に診断は含まれない。
4.発達障害者支援法では注意欠如多動症/注意欠如多動性障害〈AD/HD〉は支援の対象に含まれない。

問46
公認心理師であるスーパーバイザーが、クライエントとの間に行き詰まりを経験しているスーバーバイジーに対応するにあたって不適切なものを1つ選べ。
1.1回のみの指導はスーパービジョンに該当しない。
2.スーパーバイジーが抱える個人的な問題に対して心理療法を用いて援助を行う。
3.心理療法のセッションをリアルタイムで観察しながら介入を支持する方法をライブ・スーパービジョンと呼ぶ。
4.スーパーバイザーとの間においてもクライエントに対するものと同様の行き詰まりが見られることを並行プロセスと呼ぶ。

問47
公認心理師が他の職種と連携して業務を行う際の秘密保持に関する留意点として、不適切なものを1つ選べ。
1.教育分野では、相談内容を担任教師に報告する場合、クライエントである児童生徒の同意が必要である。
2.医療分野では、全職種が守秘義務を有しているため、クライエントの秘密の扱いについて本人に同意を得る必要はない。
3.産業分野では、うつに悩むクライエントから許可を得れば、クライエントの上司に対して業務量の調整を提案してよい。
4.犯罪被害者のカウンセリングで得られた犯人に関する情報の提供を求められても、正当な理由がなく警察官に伝えてはならない。

問48
ICD-10の病的窃盗の診断基準及びDSM-5の窃盗症の診断基準のいずれにも含まれないものを1つ選べ。
1.窃盗行為は利得のためではない。
2.窃盗行為に及ぶ前に緊張感が高まる。
3.窃盗行為に及ぶとき解放感が得られる。
4.窃盗行為は少なくとも6カ月間にわたって起こっている。

問49
ヒューマンエラーに該当しないものを1つ選べ。
1.Aのスイッチを押すつもりであったが、忘れて押さなかった。
2.Aのスイッチを押そうとして、うっかりBのスイッチを押した。
3.Aのスイッチを押すルールがあったが、周知されていなかったため押さなかった。
4.Aのスイッチを押すべき状況で、Bのスイッチを押すべきと思って、Bのスイッチを押した。

問50
認知行動療法について、正しいものを2つ選べ。
1.機能分析では、非機能的な認知に気づき、それに代わる機能的な認知を見つける。
2.セルフ・モニタリングでは、個人が自らの行動、思考、感情などの側面を観察し、報告を行う。
3.トークン・エコノミー法では、レスポンデント条件づけの原理を用い、望ましい行動を示した場合に強化報酬を与える。
4.モデリングでは、クライエント自身が直接経験しなくても、他者(モデル)の行動を観察することで新しい行動の習得につながる。
5.行動実験では、言葉による行動調節機能を用い、クライエントが自分自身に適切な教示を与えることによって治療効果を引き出す。

>>問51-60