発達障害者支援法

発達障害者支援法

 この法律は、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的としています(第1条)。

 この法律では、「発達障害」を政令で定める、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害としています(第2条第1項)。また、発達障害があり日常生活や社会生活に制限を受けるものを「発達障害者」、発達障害者のうち18歳未満のものを「発達障害児」とします(第2条第2項)。

 発達障害者個々の発達障害者の特性に対応した医療的、福祉的及び教育的援助を「発達支援」とし(第2条第4項)、発達障害者の支援は、個々の発達障害者の性別、年齢、障害の状態及び生活の実態に応じて、かつ、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関及び民間団体相互の緊密な連携の下に、その意思決定の支援に配慮しつつ、切れ目なく行われなければならない(第2条の2第3項)としています。発達障害者の支援に関して、国の責務の他に、地方公共団体の責務も定められています(第3条)。

 また、この法律には発達障害者の家族等への支援についても触れられています。都道府県及び市町村は、発達障害者の家族をはじめとした関係者が適切に対応できたりするように、関係者に対して、相談、情報の提供及び助言、発達障害者の家族が互いに支え合うための活動の支援などを適切に行うよう努めなければならないとされています(第13条)。

関連問題

●2018年-問45 ●2020年-問121

参考文献