介護保険法

介護保険法

 市町村及び特別区は保険者となって、この法律よる介護保険をおこないます(第3条)。国は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように必要な措置を講じなければなりませんし(第5条)、医療保険者は介護保険事業が健全かつ円滑に行われるよう協力しなければならないとされます(第6条)。
 被保険者は、市町村の区域内に住んでいる65歳以上の者、もしくは40歳以上65歳未満の医療保険加入者です(第9条)。

 この法律では、「要介護状態」や「要支援状態」といった保険給付の対象となる状態を定義し、保険給付の種類を定めています。
 「要介護状態」とは、身体上又は精神上の障害があるために、日常生活における基本的な動作について、一定期間継続して常時介護を要すると見込まれる状態であり、厚生労働省令で定める「要介護状態区分」のいずれかに該当するものをいいます(第7条第1項)。
 また、「要支援状態」とは、「要介護状態」の軽減、悪化の防止に関する支援が必要であると見込まれたり、身体上、精神上の障害があるために一定期間継続して日常生活を営むのに支障があると見込まれたりする状態であり、厚生労働省令で定める「要支援状態区分」のいずれかに該当するものをいいます(第7条第2項)。
 これらと関連して、「要介護者」とは、要介護状態にある65歳以上の者、もしくは、政令で定める「特定疾病」によって要介護状態にある40歳以上65歳未満の者をいいます(第7条第3項)。
 また、「要支援者」とは、要支援状態にある65歳以上の者、もしくは、政令で定める「特定疾病」によって要支援状態にある40歳以上65歳未満の者です(第7条第4項)。

 保険給付の種類は、被保険者の要介護状態に関する保険給付(「介護給付」)と、被保険者の要支援状態に関する保険給付(「予防給付」)、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に対する保険給付として条例で定めるもの(「市町村特別給付」)があります(第18条)。

 介護給付の種類には、

  • 居宅介護サービス費の支給
  • 特例居宅介護サービス費の支給
  • 地域密着型介護サービス費の支給
  • 特例地域密着型介護サービス費の支給
  • 居宅介護福祉用具購入費の支給
  • 居宅介護住宅改修費の支給
  • 居宅介護サービス計画費の支給
  • 特例居宅介護サービス計画費の支給
  • 施設介護サービス費の支給
  • 特例施設介護サービス費の支給
  • 高額介護サービス費の支給
  • 高額医療合算介護サービス費の支給
  • 特定入所者介護サービス費の支給
  • 特例特定入所者介護サービス費の支給

があります(第40条)。
 これらと関連して、居宅で支援を受ける要介護者を対象におこなわれる「居宅サービス」とは、訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護、特定施設入居者生活介護、福祉用具貸与及び特定福祉用具販売をいいます(第8条)。

予防給付の種類には

  • 介護予防サービス費の支給
  • 特例介護予防サービス費の支給
  • 地域密着型介護予防サービス費の支給
  • 特例地域密着型介護予防サービス費の支給
  • 介護予防福祉用具購入費の支給
  • 介護予防住宅改修費の支給
  • 介護予防サービス計画費の支給
  • 特例介護予防サービス計画費の支給
  • 高額介護予防サービス費の支給
  • 高額医療合算介護予防サービス費の支給
  • 特定入所者介護予防サービス費の支給
  • 特例特定入所者介護予防サービス費の支給

があります(第52条)。
 これらと関連して、居宅で支援を受ける要支援者を対象におこなわれる「介護予防サービス」とは、介護予防訪問入浴介護、介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション、介護予防短期入所生活介護、介護予防短期入所療養介護、介護予防特定施設入居者生活介護、介護予防福祉用具貸与及び特定介護予防福祉用具販売をいいます(第8条の2)

 介護給付を受けようとする場合には要介護状態区分について市町村の認定を受けなければなりませんし(第19条)、予防給付を受けようとする場合には要支援状態区分について市町村の認定を受けなければなりません(第19条第2項)。

 市町村は、要介護状態の予防や軽減、悪化防止のために地域支援事業をおこないます(第115条の45)。あわせて、要介護状態となった場合でも自立した生活が営めるように地域支援をおこないます(包括的支援事業)(第115条の45第2項)。市町村は、この包括的支援事業などと関連して、地域包括支援センターを置くことができます(第115条の46)。また、包括的支援事業では、その一つとして専門家によるサービス計画の検証や利用状況に関する定期的な協議などを通じて地域での自立した生活を営めるように支援をおこないますが(115条の45第2項第3号3)、これを効果的に実施するために市町村は、関係者や関係団体によって構成される会議をおくように努めなければなりません(第115条の48)。

 この会議は「地域ケア会議」と称され、個別事例の課題検討を目的とする地域ケア個別会議と、地域に必要な取組を明らかにして施策を立案・提言を目的とする地域ケア推進会議とに分けることができます(介護予防活動普及展開事業 市町村向け手引き (Ver.2))。
 介護予防の取り組みに関して、要支援・要介護状態となる可能性の高い高齢者として「特定高齢者の候補者」を効率的に選定するための質問票として「基本チェックリスト」が作成されています(介護予防のための 生活機能評価に関するマニュアル (改訂版) 平成21年3月)。

関連問題

●2018年(追加試験)- 問134 ●2019年-問153 ●2020年-問20

参考文献