学校教育法

学校教育法

 学校教育法では、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校を学校とし、それらに関して、その目的や目標といった学校教育の根幹となる部分に関して規定しています(第1条)。

 小学校は、修業年限を6年とし(第32条)、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的なものを施すことを目的としています(第29条)。小学校には、校長、教頭、教諭、養護教諭及び事務職員を置かなければならずほかにも、副校長、主幹教諭、指導教諭、栄養教諭その他必要な職員を置くことができます(第37条)。また、小学校には、教諭や指導教諭などを充てて、教務主任及び学年主任(<学校教育法施行規則 第44条>)、保健主事(<学校教育法施行規則 第45条>)を置くものとされます。他の児童や職員に対して傷害与えたり、教育活動の実施を妨げたりすることを繰り返す生徒の保護者に対しては、市町村の教育委員会が児童の出席停止を命ずることができます(第35条)

 中学校は、修業年限を3年とし(第47条)、小学校における教育の基礎の上に、義務教育として行われる普通教育を施すことを目的としています(第45条)。中学校には、生徒指導主事(<学校教育法施行規則 第70条>)、進路指導主事(<学校教育法施行規則 第71条>)を置くとされます。

 これら小学校と中学校とを区切ることなく、義務教育の過程を一貫して進めるものが義務教育学校です。義務教育学校は、修行年限を9年とし(第49条の4)義務教育として行われる普通教育を基礎的なものから一貫して施すことを目的としています(第49条の2)。

 高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とするものです(第50条)

 中学校と高等学校とを区切ることなく学びを進めていく学校が、中等教育学校です。中等教育学校は、修業年限を6年とし(第65条)、小学校における教育の基礎の上に、義務教育として行われる普通教育並びに高度な普通教育及び専門教育を一貫して施すことを目的としています(第63条)

 特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は身体虚弱者を含む病弱者に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育をおこなうとともに、自立に必要な知識技能を授けることを目的とした学校です(第72条)。都道府県は、区域内にある学齢児童及び学齢生徒のうち、対象となる視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者を就学させるに必要な特別支援学校を設置しなければなりません(第80条)。この特別支援学校の教員は、特別支援学校の教員の免許状のほか、特別支援学校の各部に相当する学校の教員の免許状を有する者でなければなりません(教育職員免許法 第3条)。市町村の教育委員会は、児童生徒等のうち視覚障害者等について就学に関する通知をしようとするときは、その保護者及び障害のある児童生徒等の就学に関する専門的知識を有する者の意見を聴きます(学校教育法施行令 第18条の2)。

 特別支援教育に関して、肢体不自由者、身体虚弱者、弱視者、難聴者といった児童や生徒がいる小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校には、生徒のために、特別支援学級を置くこともできます(第81条)。

 また、小学校若しくは中学校又は中等教育学校の前期課程において、言語障害者、自閉症者、情緒障害者、弱視者、難聴者、学習障害者、注意欠陥多動性障害者といった児童生徒のうち、障害に応じた特別の指導を行う必要がある場合、特別の教育課程によることができるとされます(学校教育法施行規則 第140条)。また、この特別の教育課程による場合は、他校で授業を受けることもできます(学校教育法施行規則 第141条)

 この、学校教育法施行規則第140条に基づいて「通級による指導」がおこなわれています。通級による指導の担当教師は、教員免許状を有する必要がありますが、特定の教科の免許状を保有している必要はありません(文部科学省 2018)。
 学校教育法施行規則第140条に示されている「特別の教育課程」を編成するに当たっては、当該児童又は生徒の障害に応じた特別の指導を、小学校、中学校又は中等教育学校の前期課程の教育課程に加えたり、その一部に替えることができます。この「障害に応じた特別の指導」とは、①障害の状態の改善又は克服を目的とする指導です。ただし、特に必要があるときは、②障害の状態に応じて各教科の内容を補充するための特別の指導も含みます(学校教育法施行規則第百四十条の規定による特別の教育課程について定める件(平成5年文部省告示第7号))。
 これとの関連で、学習指導要領の、例えば小学校学習指導要領では、特別支援学級や通級による指導において特別の教育課程を編成する際に、自立活動を取り入れたり参考にしたりすることについて触れています(小学校学習指導要領 平成 29 年 3 月告示p.24-25)。また、障害の状態に応じて各教科の内容を取り扱う際には、単に各教科の学習の遅れを取り戻すなど、「障害による学習上又は生活上の困難を改善又は克服する」という通級による指導の目的とは異なる目的で指導を行うことがないよう留意することが必要とされます(特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 自立活動編 平成30年3月 p.23)。

関連問題

●2018年-問27問127 ●2018年(追加試験)-問29 ●2020年-問122

参考文献

  • 学校教育法施行規則第百四十条の規定による特別の教育課程について定める件
  • 特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 自立活動編 平成30年3月
  • 文部科学省(編) 2018 障害に応じた通級による指導の手引―解説とQ&A 海文堂出版
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