医療法

医療法

 医療法は、医療に関する環境を整えるための法律です。病院の開設や医療法人を設立するにあたっての条件、医療安全や地域における医療体制の確保などに関して規定されています。

 医療法では、20人以上の患者を入院させるための施設があるものを「病院」、19人以下の患者を入院させる施設がある、もしくは入院施設がないものを「診療所」と定めています(第1条の5)。また、病院のうち、地域における医療の確保のために必要な支援を提供できる病院は地域医療支援病院、高度な医療を提供することができる病院は特定機能病院、臨床研究の実施の中核的な役割を担うことができる病院は臨床研究中核病院と称することができます(第4条)。

 病床の種別には、精神病床、感染症病床、結核病床、療養病床、一般病床があり、病院を開設する時や病床数や病床の種別を変更する際には、原則として都道府県知事の許可を得る必要があります(第7条)。

 都道府県は、医療体制の確保をはかるために、病床数を含めた地域の実情に応じて、医療提供体制の確保を図るための計画(「医療計画」)を定めます(第30条の4)。医療計画には、救急医療、災害時における医療、へき地医療、周産期医療、小児医療という5つの事業についての事項や(第30条の4第5項)、病床の整備をはかる区域の設定などが盛り込まれており(第30条の4第14項、第15項)、区域の設定については厚生労働省令で定めるとされています(第30条の4第8項)ちなみに、この区域の設定に関して、いわゆる三次医療圏として知られる、特殊な医療を提供する区域については、都道府県を単位として設定されます(<医療法施行規則第30条の29第2項>)。

 また、国並びに都道府県、保健所を設置する市及び特別区は、医療の安全の確保に関し必要な措置を講ずるよう努める必要があります(第6条の9)。医療の安全を確保するための措置に関しては、医療事故への対応も含まれています。「当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかったもの」を医療事故と呼びます。医療事故が発生した場合には、病院の管理者はすぐに医療事故の調査などをおこなう医療事故調査・支援センターに報告しなければなりません(第6条の10)。また、病院の管理者は、速やかに医療事故の原因を明らかにするための調査をおこないます(第6条の11)。医療事故調査・支援センターは、医療事故が発生した病院等の管理者又は遺族から、当該医療事故について調査の依頼があったときは、必要な調査を行うことができます(第6条の17)。医療の安全を確保するために、このような仕組みが定められています。

関連問題

●2018年-問57 ●2018年(追加試験)-問104 ●2020年-問32

参考文献

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