労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律:労働者派遣法
この法律は、派遣労働者の雇用の安定や福祉の増進を目的として、労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置や、派遣労働者の保護等について定められています(第1条)。
派遣労働者の保護に関連して、派遣元の事業主は、派遣先における組織単位ごとの業務について3年を超える期間継続して同一の派遣労働者を派遣してはいけないとされています(第35条の3)。また、派遣先も、派遣元事業主から派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならないとされており(第42条の2第1項)、その期間は3年とされています(第42条の2第2項)。
組織単位とは、いわゆる「課」や「グループ」などを指します(平成27年労働者派遣法改正法の概要)。
ただし、無期雇用派遣労働者や(第40条の2第1項)、雇用の機会の確保が特に困難で雇用の継続等を図る必要があると認められる(第40条の2第2項)60 歳以上の者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則 第32条の5)、産前産後休業、育児休業、介護休業期間中の派遣労働者の代わりの場合(第40条の2第4項、5項)などは、例外となります。
平成27年の法改正で第40条の2第1項が改正されたことに伴って(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案 新旧対照条文)、<労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行令>の第5条が削除されました(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令案新旧)。これによって、3年という派遣可能期間の例外とされていた専門的な知識等を必要とするいわゆる26業務は、例外から外れることとなりました。
派遣先は、3年の派遣可能期間を延長しようとする場合、その事業所の過半数労働組合等(過半数労働組合または過半数代表者)からの意見を聴く必要があります(第40条の2第4項)。
関連問題
●2018年(追加試験)-問46