裁判員の参加する刑事裁判に関する法律

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律

 この法律は、国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関わることが、司法に対する国民の理解や信頼向上に役立つと考えられたため制定されました(第1条)。

 地方裁判所では、死刑、無期懲役、または禁錮刑に相当する事件等、一定の重大な犯罪に対して、原則、裁判員が参加する形で取り扱います(第2条)。

 なお、裁判員裁判は、地方裁判所で行われる刑事事件が対象になり、刑事裁判の控訴審・上告審や民事事件、少年審判等は裁判員裁判の対象にはなりません(裁判員制度Q&A
「Q:裁判員制度ではどんな事件の裁判をするのですか。」)。

 裁判員の参加する刑事裁判は、原則として、裁判官3人、裁判員6人の合議体でおこなわれます(第2条第2項)。ただし、公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められる場合には、裁判官1人、裁判員4人の合議体で審理及び裁判をすることもできます(第2条第3項)。この合議体の構成員である裁判官と裁判員の合議によって、事実の認定、法令の適用、刑の量定がなされます(第6条)。

 裁判員が選ばれる過程には、いくつかのステップがあります。まず、地方裁判所は、年に1度、次の年に必要な裁判員候補者の数をその管轄区域内の市町村に割り当てて、市町村の選挙管理委員会に通知します(第20条)。市町村の選挙管理委員会は、それを受けて、選挙人名簿に登録されている者の中から裁判員候補者の予定者をくじで選びます(第21条)。こうして、作成された裁判員候補者予定者名簿は地方裁判所に送付され(第22条)、地方裁判所は当該裁判員候補者名簿に記載をされた者にその旨を通知します(第25条)。その後、対象事件の第一回公判期日が決まったときに、裁判員候補者名簿に記載をされた裁判員候補者の中から呼び出すべき裁判員候補者をくじで選定して呼び出します(第26条、第27条)。
 裁判員になったら、公判に立ち会い、評議・評決をおこなって、判決宣言に立ち会います。評議を尽くしても全員の意見が一致しなかったときは、多数決により評決します(第67条)。この評議の内容については、守秘義務が課せられています(第70条)。なおこの義務は裁判員の職を解かれた後も続きます(第108条第6項)。 
 評決内容が決まると、法廷で裁判長が判決を宣告し裁判員としての仕事は終了します(第48条)。

関連問題

●2018年-問53

参考文献

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