問題
初回面接でのクライエントとの関わりにおいて必要な態度として、最も適切なものを1つ選べ。
① ラポール形成のために、早急な助言を控える。
② クライエントの主観的現実よりも客観的事実を重視する。
③ クライエントの言葉に疑義を挟まず、そのままの言葉を返す。
④ 主訴と状況を早く理解するために、できるだけ多くの情報を得る。
⑤ クライエントが主訴とその状況を話しやすいよう、定型の質問を準備しておく。
正答
①
解説
セラピストとクライエントが顔を合わせる初回面接では、ラポールの形成が1つの焦点となります。クライエントの語りのうち、主観的事実も客観的事実も重要ではありますが、まずはクライエントがどのような現実を生きており、どのような文脈で面接までやってきたのかという点を踏まえて話を聴いていく必要があるでしょう。また、わからない話があれば質問や疑問を呈することは、クライエントの主観的な現実を明確にしていくために必要なことです。これらを通してラポールや治療同盟が形成されていきます。そのため、②、③は除外されます。④に関して、アセスメントのために多くの情報を得ることは重要だと思いますが、①との比較で、それよりはラポールの形成を優先することがより適切だと思われるので、④も除外できると考えます。⑤については、定型の質問というものがどのようなものを指すのか私にはよくわからないので、私であれば選択は保留です。例えば、来談経緯を尋ねる質問や成育歴を尋ねる質問を定型の質問とするならば正答にも聞こえるし、構造化面接のようなものを想定しているならば誤答にも聞こえるからです。そのため、選択肢として疑問点のより少ない①を正答とします。
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