問題
25 歳の男性 A、会社員。3か月前にバイク事故により総合病院の救命救急センターに搬入された。意識障害はなく、胸髄損傷による両下肢完全麻痺と診断された。2週間前、主治医から A に、今後、両下肢完全麻痺の回復は期待できないとの告知がなされた。その後 A はふさぎこみ、発語が少なくなったため、主治医から院内の公認心理師 B に評価及び介入の依頼があった。B が訪室すると A は表情がさえず、早朝覚醒と意欲低下が認められた。
このときの B の対応として、最も優先度が高いものを1つ選べ。
① 神経心理学的検査を行う。
② 障害受容プロセスを話題にする。
③ アサーション・トレーニングを導入する。
④ 脊髄損傷の当事者の会への参加を勧める。
⑤ 抑うつ状態が疑われることを主治医に報告する。
正答
⑤
解説
評価および介入を考えた時に、評価が介入に先行します。時系列的にはバイク事故による両下肢完全麻痺がふさぎ込みや発語の契機となっているようですが、それは重要な情報として頭に置きながらも、しかし先入観にとらわれず、まずは多角的にアセスメントをすすめていく必要もあるでしょう。そのため、②、③、④といった介入に関する選択肢は優先度から考えると除外されます。①はアセスメントに関する選択肢ではありますが、早朝覚醒や意欲低下などが認められる場合、患者の適切な状態を査定できるかも考慮する必要がでてくるでしょう。そういった点も踏まえて、現状を医師と報告し、相談しながら今後の方向性を考えていくということが最優先になると考えられます。よって正答は⑤となります。
正答
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