問題
20 歳の女性A、大学3年生。A は、母親Bと精神科を受診した。B によると、A は、1か月前に親友が交通事故に遭うのを目撃してから、物音に敏感になり不眠がちで、ささいなことでいらいらしやすく、集中力がなくなったという。一方、初診時にAは、「事故のダメージはない。母が心配し過ぎだと思う」と声を荒げ、強い調子でBや医師の話をさえぎった。医師の依頼で、公認心理師CがAの状態把握の目的で心理検査を施行した。検査用紙を渡すと、A はその場で即座に記入した。結果は、BDI-Ⅱは10 点、IES-R は9点であった。
CがAの心理検査報告書に記載する内容として、最も適切なものを1つ選べ。
① 心理検査の得点やBの観察、A の様子からは、PTSDが推測される。
② 心理検査の得点からはAのPTSDの可能性は低いため、支援や治療が必要なのは過度に心配するBである。
③ 心理検査の得点からはPTSDの可能性が高いが、A が否定しているため、結果の信ぴょう性に問題がある。
④ 心理検査の得点からはPTSDの可能性は低いが、その他の情報と齟齬があるため、再アセスメントが必要である。
(注:「PTSD」とは、「心的外傷後ストレス障害」である。)