問題
心理アセスメントにあたっての基本的な情報の収集方法として、最も適切なものを1つ選べ。
① ワンウェイミラーの行動観察はアセスメントに必要である。
② 生育歴の聴取はアセスメントの基本となるため、初回面接で行う。
③ 心理検査は一定の状況設定で行うため、得られた情報は客観的で信頼できる。
④ アセスメントは面接でクライエントのニーズや来談経緯を聞くことから始まる。
⑤ 家族関係把握のためのジェノグラム作成には動的家族画や合同家族画が役立つ。
正答
④
解説
アセスメントは、目的や実現可能性などを考慮して進めていくものであって、必ず要するものといった具合に、方法が先に立つことは基本的にありません。そのため①は除外されます。また、②に関して、成育歴の聴取はアセスメントでは重要になってきますが、かならずしも初回面接でおこなう必要はありません。アセスメント面接は場合によっては複数回に及ぶこともあり、その中で聞いていくということもあるでしょう。そのため②は除外されます。⑤に関して、家族関係を把握するために動的家族画などが役立つかといわれると否定はできないのですが、ジェノグラム作成のためには必ずしも必要ではないということを考えると、消極的に除外できると思います。③と④を比較した場合、検査は基本的に信頼性と妥当性が備わるように作られているとはいえ、特に質問紙の心理検査などでは意図的に回答を操作するようなことも生じえるため、そのことを考えると得られた情報が信頼できるとする本選択肢を積極的に選択することは迷います。また、心理検査はクライエントの主観的な情報を把握するためのものでもあるはずなので、得られる情報が客観的なのかという点にも疑問が残ります。これらの理由から、相対的に見てみても④が正答になるかと思います。
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