このサイトの情報をはじめ、書籍などで私たちが学んでいることは、先人たちの研究の蓄積です。現在の知見に検討を加えていくことで、その知見は精緻化されていきます。学術用途の検索を主とするGoogle Scholarの検索欄の下には、「巨人の肩の上に立つ」というワードを見て取ることができますが、私たちが見ている景色は、先人たちの業績あっての景色なのです。大げさかもしれませんが、私たち個々人の体験知は主観的で有限ですが、研究によって客観性や普遍性が高まり、人類の知へと形をかえていくのだとも言えるかもれません。
研究に関する知識には、研究法から解析手法まで様々な情報が含まれます。それらの情報をどのような観点からまとめるかと考えたときに、どのような研究であっても共通するであろう研究の大枠、つまりデータを集め、それを解析するという、流れを基準にしてみました。
『データ収集』には、どのような設定で、どのようにデータを取るかという視点から研究方法ついてまとめてあります。また、『データ解析』では、得られたデータを解析する方法という視点から、研究の方法についてまとめました。実際には、データをどのような設定で収集し、どの水準でデータをとり、どう解析していくかといったものは、研究の目的にあわせて統合的に計画されるものです。あくまでも、知識を整理するために分けられているという点には注意してください。
研究の枠組み
- 量的研究
- 質的研究
データ収集
データ解析
心理統計-数式を使わないやさしい統計-
手元にあるデータを整理する
- 情報の特徴を理解する(尺度水準)
- 1変数の情報を整理する(度数分布表、代表値・散布度、分布)
- 2変数間の情報を整理する(クロス表・散布図、相関・回帰)
- 3変数以上の情報を整理する(多変量解析-重回帰分析、因子分析)