問題
MMPI[ミネソタ多面的人格目録〈Minnesota Multiphasic Personality Inventory〉]について、正しいものを1つ選べ。
① 自分の状態を故意に悪く見せようとすると、L尺度が高くなる。
② 実施の形式には、カード形式、冊子形式があるほか、質問項目が550項目よりも多い増補版や、少ない短縮版がある。
③ 臨床尺度を第5尺度で左右に分けたとき、左側の尺度群は主に精神病的問題と関連すると言われ「精神病尺度」と呼ばれることがある。
④ 妥当性尺度と臨床尺度以外にも、敵意の過剰統制尺度や解離症状尺度などの様々な尺度がある。
正答
④
解説
①基礎尺度は、妥当性尺度と臨床尺度からなり、妥当性尺度は、?、L、F、K尺度を含みます。?尺度は、回答しなかった項目や、「あてはまる」、「あてはまらない」両方に回答した項目などが多い程高くなります。L尺度は、fake goodの尺度とも呼ばれ、自分を好ましく見せようとする態度や否認傾向が強いと高くなります。F尺度は、fake badの尺度とも呼ばれ、心的苦痛が強い時の他、自分を悪く見せようとする態度が強いと高くなります。K尺度は、心理的な防衛が機能しており、物事に対処できていると高くなります。
②短縮版は存在しますが、増補版は存在しません。
③得られた得点はプロフィール化され、その布置からも様々な情報を読み取ることができます。例えば、臨床尺度を第5尺度で左右に分けた場合には、左側に心気症、抑うつ、ヒステリーなどと関連する尺度が、右側にパラノイア、強迫神経症、精神分裂病、軽躁病などと関連する尺度がくるようになっており、左側の尺度群を「神経症尺度」、右側の尺度群を「精神病尺度」とよび、大まかな病態を把握することができます。
④上記のような妥当性尺度や臨床尺度の他にも、550項目という豊富な人格目録からMASをはじめとした様々な尺度が作成されており、そこには、敵意の過剰統制尺度や解離症状尺度なども含まれます。
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